キャリアコンサルティングを実施する際、相談者さんのお話の中から困っていること、解決したい問題点を把握し、共有していきます。
そこで、キャリアコンサルタントとして気づいた問題点等があれば、それについても、根拠を含めてお伝えし、相談者さんには気づきを得ていただいたり、新しい視点を見つけたりしていただくわけです。
それをふまえて、では、何を目指そうか、どうなっていこうか、ということも一緒に検討し、当面の目標が設定されます。
短期的な目標だけでなく、中長期視点にたった目標もありますよね。
そこを目指し、では、何をしようか、というのが、最初のステップです。
このステップで、ハードルが高すぎれば、相談者さんにとっては躊躇いや困惑が生まれます。
できないかな…
やっぱり無理…
という気持ちになってしまうこともあるでしょう。
コンサルティングの時間はよい関係でいられたのに、帰られた後、この高いステップの方策をもてあまし、信頼度が下がることも考えられます。
モヤモヤしたままですので、次回のお約束に来ていただけないこともあるでしょう。
しっかり共有し、合意も得られたのに、そういう残念な結果になってしまうこともあると思います。
人によって、そのステップが適切かどうかは変わってきます。
キャリアコンサルタントとしての経験値は重要なのですが、「先日の人と同じような悩みだから、同じ方策」は、絶対に通用しないわけです。
その方に合った、しかも、心理的なステップに合った方策が重要だと思います。
特に初回面談であれば、なおのこと。
面談時間中に築いてきた信頼関係を大切に、現状の相談者さんの心持ちに沿ったステップを考えていきましょう。
単なる提案に留まらず、一緒に考えればいいのです。
できそうかどうかの確認、していますか?
お返事のノンバーバル、見ていますか?
躊躇いが見られたら、一歩譲った提案にしたり、どのあたりで躊躇いがあるのか、お聴きしていますか?
キャリアコンサルティングは共同作業です。
受検生も一緒ですよ。
自己理解が不足していることが見立てられたとしても、自己理解不足にはこれをやるべき!なんていう提案になっていませんか?
自己理解にもいろいろな事柄があります。
どこから手をつけると、今の相談者さんのステップに合っているのか。
その方の気持ちになって考えていきましょう。
とても小さな、些細な変化でもいいのです。
それが前向きであれば、きっとお役に立てた時間になっていると思います。
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