論述の考え方の最後は、方策についてです。
この部分、何を書けば正解なのか、みなさんは知りたいところだと思います。
ですが、そもそも、正解のない試験。
となれば、設問通りのことを書くことが求められているのかな、と思います。
問1と問2の問題を合わせ、相談者を援助するために、どういうことを実施したいか、具体的に。
とあります。
問1は、相談者が訴えていること。ご自身で感じられている問題点。
問2は、それに対して、キャリアコンサルタントが問題だと捉えたこと。
その2つを合わせ、とあります。
いくらキャリアコンサルタントが、ここを考えてくれたら、もっといいのに…と感じたとしても、まずは、ご本人が訴えていること、どうにかしたい思いがあります。
そこを大切にすることは重要ですよね。
みなさんは、キャリア理論を学習しています。
意思決定支援であったり、特性因子論によるマッチングであったり。
また、発達的な視点から、転機の4S点検という考え方もあるでしょう。
では、もう一度、細目を読み直してみませんか?
2級の細目は、7ページの最後から(実質、8ページから)が、実技試験に関する部分です。
そして、論述試験は実技ですよね。
この実技試験に関する部分。
相談実施等に係るスキル
相談実施過程において必要なスキル
というところ。
キャリア理論のことは、書かれていません。
つまり、実技試験において、キャリア理論を使いこなせなくても構わないわけです。
試験の範囲として、発表されていないのですから。
その代わり、何をすべきと書かれていますか?
いわゆる、キャリアガイダンスステップと呼ばれているものです。
自己理解支援
仕事理解支援
啓発的経験支援
意思決定支援
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意思決定支援については、いわゆるキャリア理論の意思決定支援ということでなく、1~3まで、書かれていますね。
キャリア・プランの作成支援
具体的な目標設定への支援
能力開発に関する支援
さて。
前回の論述試験では、インターンシップに行く前に悩む大学生でした。
ここで、インターンシップが啓発的経験にあたる、ということを書けた人は、どれだけいたのでしょうか。
残念なことに、講師の解答例として発表されている方の中にも、それを書いていない方がおりました。
やれやれ。
どうしても、自己理解支援・仕事理解支援とくると、求職者がイメージされてしまうかもしれません。
ですが、相談者自身が、悩みを解決しながら自分らしくイキイキと働いていけるようにするには、欠かせないことだと思います。
今一度、自己理解支援とは何か、仕事理解支援とは何か、をテキスト等で確認してみましょう。
そして、その相談者の悩みに合った支援策を、わかりやすい言葉で、具体的に、寄り添いながら、一緒に、進めていけるように考えましょう。
この力は、面接試験にも役立つはずです。
だって、どちらも実技試験なのですから。
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