カウンセリングの理論とスキルを用いるとは。

今日は、あくまでも実務として記事を書いていきます。

 

私たちは、キャリアコンサルティングの学びをする際、必ず、カウンセリングの理論とスキルを教わっています。

さまざまな理論があり、それに応じた対処方法(療法、ですね)があります。

どのような視点で相談者を見ていくのか。

そして、その相談者に合った対処をしていきます。(対応、の方がしっくりするでしょうか)

 

たくさんの理論を学んできたのは、どうしてでしょうか。

もともと、キャリアコンサルタントという名称になる前、キャリアカウンセラーという呼び名の方もいらっしゃいました。

今でも、ご自身ではそのように名乗られている方も多いと思います。

実際には、名称独占資格となり、正式には『キャリアコンサルタント』となります。

『コンサルタント』であって、『カウンセラー』ではない。

キャリアに関する相談は、実際はカウンセリングだけで終結するのではなく、コンサルタント的かかわりが重要になります。

時には、コーチであり、アドバイザーであり、ガイダンサーでもある。

いろいろな関わり方、アプローチがあり、総じて『コンサルタント』です。

 

学んだ理論を、面談の際にどう活用していけばいいものなのか。

簡単なポイントだけ、お伝えしましょう。

 

われわれが学んだカウンセリング理論。

大まかに分けると、感情・認知思考・行動、の3つに分類できます。

これが、カウンセリングをするうえで欠かせない視点です。

 

相談者のお話をお伺いしている際、

感情はどうか

認知はどうか

行動はどうか

という視点で聴くと、整理も進みますし、相談者のことが理解しやすくなると思います。

 

そのうえで、問題を把握し、どのように進めていくのか。

そこに対処方法があるわけです。

すなわち、カウンセリングの理論とスキルです。

 

さらに、その対処方法を補完するものとして、キャリア理論的かかわりがあります。

どのように意思決定を進めていくのか。

節目であることを、どう乗り越えていくのか。

自己効力感の低下を、どのように回復していくのか。

 

 

学んだ理論やスキルを、実務で使うということは、とても難しいことです。

ですが、効果的で、相談者のために役立つことだと思いますよ。

 

試験対策ではないのですが。

試験でも同じではありませんか?

 

ただなんとなく、「傾聴」していませんか?

それだけでは、関係は深まりませんし、訴えを理解することもできません。

ましてや、問題は把握できません。

ただなんとなく、テクニカルに書くことを決めていませんか?

感情の言葉を書く。

繰り返していたら書く。

そして必ず、相談者は自己理解と仕事理解が不足していて、思い込みが強くて、ビジョンがない。

本当にそうでしょうか?

 

対策やマニュアルにあてはめていくような面談は、相談者にっては、相当、窮屈なものでしょうね。

理論は、相談者を窮屈にするためにあるのではありません。

もっと自由な対話の中に身を置き、頭の中に理論をすぐ出せる状態でしまいつつ、全力で理解に努めていきましょう。

それが、われわれキャリアコンサルタントの務めですよね。