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誰かの真似をする?

昨日、論述対策講座を開催し、模擬試験を実施いたしました。

受講生の方は、初見の問題に取り組むこと、他の方との意見交換で新しい視点に触れること、などを体感していただけたと思います。

最後の解説では、どのような構図を頭の中に置いておくべきか、根拠を踏まえてお伝え出来たと思います。

 

論述を学習する際、「ホルダーの真似をする」という考え方もあるかと思います。

細目等を考え、何を書くかはわかったものの、どう書くのか、というところに迷いが出るからだと考えられます。

それは決して悪いことではなく、ある意味、『モデリング』という考え方になりますよね。

その際に考えてほしいことがあります。

それは、「誰の真似をするのか」ということです。

まず言えることとしては、『できるだけ得点の高い人の真似をする』ということです。

基本的に、単なる真似で終わってしまっては、到達できるかわかりません。

その時に、ギリギリの点数で合格された方の解答を真似てみても、「なぜその解答になるのか」という本質を理解していなければ、同じようには書けないものです。

とにかく真似しよう、と考えるのであれば、できるだけ、得点の高い方を真似た方が、本質に近い気がします。

そして、『自分の考え方や感じ方、文章のクセなどが同じような人の真似をする』ということ。

どんなに得点が高いとしても、なんとなく違和感のある言葉遣いや言い回しの方の解答は、真似がしづらいような気がします。

言葉が浮いてしまうというか、自分の気持ちや考えが入れにくいというか…。

 

正直、この試験を単なる真似だけで到達されてしまうことには、違和感があります。

ですが、練習の一環として取り入れていくことは、学習方法として良いと思います。

大切にしてもらいたいことは、その真似をする解答は、細目のどの部分を大切にしているのか、それが、この目の前の相談者(逐語内)を理解し支援することにつながっているのか、を読み取ることです。

言葉尻だけを真似るのではなく、表現方法の一つとして取り入れてみる、という考え方をお持ちください。

 

私の教え子の中には、私の書き方を「福浦メソッド」と呼ぶ方もいます。

決して、テクニックだけを教えているわけではありません。

いくら対策講座と言えども、小手先のテクニックをお伝えしているわけではないのです。

私の「メソッド」は、何を基準にしていくのか、何を表現すべきなのか、その際に気にするべきことは何か、ということをお話ししているのですが、根拠はすべて公的なものを活用しています。

もちろん、「私はキャリアコンサルタントである」という部分も入っています。

それは、「個別性」であり、「経験値」でもあるわけです。

技能検定ですから、実務者の評価です。

「経験値」が入るのは当然です。

その時、その「経験値」が決して「準拠枠」ではないことを見直すために、細目があるのだと思います。

 

最後に。

いくら論述で相手の反応がないとしても。

まずは、相談者のお気持ちや考え方を尊重し、その方の背景まで理解できることを目指してください。

年齢による発達課題や時代背景といった部分も、視点として持てるからこそ、専門家ではないでしょうか。