私自身のキャリアコンサルティングにおいて、対象となる方はほとんどが求職者となります。
その方々と、どのように信頼関係を構築しているのか、ということについて考えてみます。
相談者の方は、いろいろな事情や都合を抱えていらっしゃいます。
単純に「就職を目指す」とはいっても、その方なりの考えや気持ちがあります。
その中には、大きな葛藤や、自分だけの思いでは決められない事情もあります。
そういった相談者の中にあるすべての感情や思考を、どこまで話していただけるか、が大切です。
そして、話していただいたことを叶えてあげるためのサポートをする、ということが私たちの役割です。
つい、キャリアコンサルタントとして問題を捉えることや、より良い情報提供、助言をしなければ、と思いがちです。
でも、まずは、どうなりたいのか、この相談で何を一番、訴えておられるのか、そこをしっかりと理解していくことが重要です。
そして、理解しようとしている態度そのものから、信頼感を少しずつ持ち始めてくださるのではないか、と感じています。
突然、信頼しました!となるわけではありません。
対話を重ねる中で、この人なら…という気持ちがフツフツとわきあがっていき、それがいわゆる、「信頼関係の構築」ということになるのでしょう。
さらに、理解が伝わったり、安心していただけるよう最後まで関わっていくことで、維持ができるのではないでしょうか。
常々、いろいろな方と面談をしていて感じることというのは、こちら(キャリアコンサルタントとして気づいたこと、立場、役割)の考えを伝えることをできるだけ先延ばしにし、まずはどうしたい?ということに注力することで、信頼感が増す、ということです。
先生と話してよかった。
面談して良かった。
そう言ってもらえることは、やはり大切なことです。
信頼してもらって初めて、こちらの考え(相談者が気づいておられないこと)を伝えるタイミングになるのだと思います。
そうならないと、受け入れてはいただけないのです。
この大切なこと、どんな場面であっても忘れてはいけない、と改めて実感しています。
キャリアコンサルタントとして相談者と対峙する時も。
そして、指導者として後輩キャリアコンサルタントと対峙する時も。
まずは、「目の前の方ファースト」であるべきです。
そうあろう、と強く考えている、今日この頃なのです。
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