学生の面接練習は何のためにあるのか

私がメインでやっているお仕事が、学生への就職支援です。

今は、就職活動真っ最中ですので、日々、面談を行っています。

これから応募する企業を決めたい学生もいれば、応募書類の添削もあります。

多いのは、面接練習でしょうか。

 

学生の立場になってみたら、それは内定を得るためであり、なんとか面接を突破したい、先方に気に入られたい、という思いがあるでしょう。

それは当然のことですし、私としてもそこに前提があるとわかっています。

 

ですが、実際には「学生の自己理解を仕事理解を深める取り組み」として行っています。

自分が何者であるか。

何ができて、何ができないのか。

やりたいことは何なのか。

働くうえで、何を大切にしたいのか。

そこをしっかりと深掘りをして、考える機会にしてもらっています。

これを明確にし、言語化できることは大切なことです。

 

さらに、応募する仕事について、どこまで理解できているのか。

しっかりと答えてもらっています。

そして、それはあなたの特性と合っているのか、を考えてもらうチャンスでもあります。

そもそも、合っていなければ企業の選考基準に達しないわけです。

良い学生なら採用か、ということでなく、うちの仕事ができる子か?ということを見ているわけですから。

もっと言うと、うちの会社を選んだのはなぜ?ということも重要ですよね。

ですから、その仕事をする場をここにした理由って?という、いわゆる志望動機にあたる部分も、しっかり分解して答えさせています。

 

このすべてのつながりが矛盾なくいることの大切さを、わかってもらう時間をつくっています。

私の面接練習は、少し厳しいです。

かなり深掘りしていきますからね。

でも、それが将来の自分をつくっていくうえで、とても大切なことであり、重要なことだ、とわかってくれるようです。

 

一般的なキャリアコンサルティングの流れでは、自己理解や仕事理解を深める機会にするとあります。

実際には、応募書類の添削や面接練習の中でも、それは可能なのです。

アセスメントするだけが、自己理解支援ではありません。

それを、キャリアコンサルタントはわかっているべきではないでしょうか。